2021 年 2021 巻 1 号 p. 41-46
中教審答申「2040 年に向けた高等教育のグランドデザイン」では,高等教育機関に対して「多様な価値観を持つ多様な人材が集まることにより新たな価値が創造される場」としての役割を求めており,多くの高等教育機関がそのような場を形成すべく様々な取り組みを実施している.香川大学は,2018 年度より首都圏大学との対流促進事業(うまげなかがわ感じてみまい!うどん県住みます学生プロジェクト)に取り組んでいる.香川大学と首都圏大学の対流促進事業は,それぞれの大学が持つ多様な価値観を持つ人材を集め,新たな価値の創造することで地方創生の実現を目指した取り組みである.本論では,本事業実施の背景,本事業の概要と2019 年に実施した取り組みについて述べるとともに,社会人基礎力調査や本事業の実践を通じて得られた知見から本事業の効果について述べる.