抄録
2005年に食育基本法が制定され,教育関係者らはより食育を推奨するようになった.前提研究では,食育支援システムに3日分の食事内容を入力し信頼性の高いデータが提示されることで,高校生の食生活及び食事内容の意識の向上が見られた.しかし,前提研究で使用したシステムでは食生活の改善が見られなかった.原因として,現行のシステムでは現在の栄養評価や助言が提示されるものの,現在の食生活の継続による将来の結果を想定できないことが挙げられる.そこで,将来なり得る可能性のある病気を提示し危機感を高めることで,食生活の改善が見られるのではないかと考えた.そこで本研究では,現状の食生活の継続によりなり得る病気を提示する機能を設けた食育支援システムの開発を目指す.