2022 年 2022 巻 3 号 p. 49-55
具体物としての貨幣利用の意味を検討する.算数科においては子どもの操作活動において数のブロックが利用されてきた.日本では10構造の計算で10を一つのかたまりとは見なすことができずに,数えるための対象となる場面が見られる.具体物には見た目,あるいは操作性の視点では解釈できない側面があると考えた.そこで子どもが具体物を利用する際にインタフェースの枠組みで捉えることの可能性,さらには貨幣を利用する意味をインタフェースにおける二重接面のモデル(佐伯 1988)を援用して検討する.