2022 年 2022 巻 4 号 p. 355-362
近年,ファッション教育において,ソーシャル・インクルージョンの視点を踏まえたファッション制作力や企画力の習得が期待されている.服飾学生は教育支援システムを活用することで,衣服の完成形を想起しながらデザインを検討することは可能であるが,従来の手法では社会的マイノリティのニーズを反映させることができず,現状のシステムでは社会的マイノリティのニーズを踏まえてデザインすることは困難である.そこで本稿では,ユニバーサルファッションを学ぶ服飾学生に向けたデザイン開発支援システムを構築すべく,障害当事者が感じる困難さやファッションニーズを整理した結果について報告する.