2023 年 2023 巻 1 号 p. 125-132
最適解が明確でない課題への取り組みに他者参照を日常的に活用している学級を対象として,他者参照に関する実態を調査した.結果,他者参照する理由として,課題を進めることへの困難を解決することだけでなく,自己成果の向上を意図していることが明らかになった.また,他者参照されることに対して否定的な意識を抱いている生徒は6.4%であった.他者参照された相手へのアクションを求める傾向は小さい一方,他者参照により,学習者が協働感覚を得ている可能性が示唆された.