2023 年 2023 巻 3 号 p. 160-167
アカデミックライティングの授業において,ピアレスポンス後にピアからもらった評価とコメントを参考にレポートを修正するとともに,もらったコメントに対して回答する活動を行った.本稿では,ピアレスポンスの問題点について論じ,本実践での授業デザインについて報告した.また,ピアレスポンスおよび回答活動前後でのピア指向性の変化について分析した結果,以下の2点が明らかになった.(1)全体的にピア親和性は高まったものの,意見開示抵抗感は緩和されなかった.(2)学習に対する積極的関与が低い受講生のほうがピア親和性の上昇幅が大きかった.