2023 年 2023 巻 4 号 p. 141-148
山田ら(2023)は,キャリア教育の新たな取り組みとして,児童生徒の自己理解,自己管理能力の醸成のために,児童に内在する「自己の位置(ik-posities)」(Harmas 2004)に注目し,「自己の位置」付けによるアイデンティティへの意識が,キャリア教育のために重要であることを示した.本研究では自己理解に着目したキャリア教育の授業において,AIを用いた協働学習アプリによって,児童の学習活動中のコミュニケーションの状態を視覚化し,「自己の位置」付けを確認することを目的として,授業研究から自己理解,自己管理能力の醸成での教具ツールとしてのAIを用いた協働学習アプリの可能性を探る.