2023 年 2023 巻 4 号 p. 249-254
本研究ではICT機器利用の効果や効率,魅力を検証するために,授業を①説明場面②問題解決場面③共有場面の3つの場面に分けた上で①説明場面と③共有場面において情報端末とプロジェクタを利用した授業モデルを設計し,高等学校数学の授業で実施し,学習者の認識を調査した.2回の調査の結果ICT機器の利用は①説明場面,③共有場面の双方で効率的であると認識されたが,効果については①説明場面でのみ見られ,また第1回調査より第2回調査でより効果的であると認識されていた.③共有場面では効果的であるとは認識されず,自由記述からは機材の問題,振り返り場面の効果や方法についての説明の必要性が示唆された.