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日本食品微生物学会雑誌
Vol. 30 (2013) No. 1 p. 22-27

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http://doi.org/10.5803/jsfm.30.22

原著

生菌数計測装置を用いて,細菌,野菜,そして肉・魚介類と試料を分類して測定を行い,装置の測定結果と培養法との比較を行った.結果は以下の通りである.
1. 細菌28菌種の試験において,生菌数濃度101~106 cell/mlの範囲内で,培養法との相関がR=0.90と良好な結果を示した.菌種によらず,細菌を培養法と同等の精度で検出可能であった.
2. 生鮮野菜14種,漬物2種の試験において,生菌数濃度102~109 cell/gの範囲内で,培養法との相関がR=0.96と高い相関性が認められた.自家蛍光を多く有する野菜中においても,本装置の多重染色法により生菌数を培養法と同等の精度で検出可能であった.
3. 肉4種,魚介類4種の試験において,退色剤を添加すると蛋白質や油脂分由来の擬陽性は低減し,装置と培養法との常用対数値差が±1以内であった.代表サンプルとして鶏もも肉の生菌数を測定した結果,生菌数濃度103~106 cell/gの範囲内で,培養法との相関がR=0.97と高い相関性が認められた.
以上の結果より,煩雑な前処理を行わずに擬陽性の低減が可能である本装置は,食品検査の現場活用に有効であると考えられる.

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