日本食品微生物学会雑誌
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ラクチュロースおよび乳果オリゴ糖摂取時におけるヒト糞便内レシチナーゼ陽性Clostridium
寺田 厚原 宏佳李 雪駝池亀 公和佐々木 雅邦光岡 知足
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1994 年 11 巻 2 号 p. 119-123

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抄録
ラクチュロース (3g/日, 2週間), または乳果オリゴ糖 (2g/日, 1週間) を摂取させた各9人の健康成人の糞便内レシチナーゼ陽性Clostridiumの菌種, 検出率と菌数を測定した結果, ラクチュロースまたは乳果オリゴ糖摂取前にはそれぞれ9例中9例 (平均3.9×105/g) と9例中8例 (4.5×105/g) から本菌が検出されたが, ラクチュロースまたは乳果オリゴ糖摂取後はそれぞれ9例中4例 (4.2×103/g) と9例中6例 (2.9×104/g) と減少傾向を示した. なお, レシチナーゼ陽性Clostridiumの菌種としてはオリゴ糖摂取前でClostridium perfringbens (102~108/g) が18例中17例, C. sordellii (103~105/g) とC. baratii (102/g) が各2例, C. bifermentans (103/g) が1例から検出されたが, ラクチュロースと乳果オリゴ糖摂取ではC. perfringbensのみがそれぞれ9例中4例 (102~105/g) と9例中6例 (102~107/g) 検出された.
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