抄録
合成基質培地の1つであるフルオロカルト・ラウリル硫酸X-GALブイヨン (LMX) を用いて, 砂・土・河川水などの環境材料を対象に総大腸菌群および総E. coli, 糞便性大腸菌群および糞便性E. coliの定量試験を行い, ブリリアントグリーン乳糖胆汁ブイヨン (BGLB) や特定酵素基質培地 (Colilert) と比較し, 以下の成績を得た.
1. BGLBとLMXでは総大腸菌群数, 糞便性大腸菌群数ともよく相関しており, 糞便性E. coli数もほぼ相関していたが, 総E. coli数はLMXで高値を示す傾向が見られた.また, LMXは大腸菌群とE. coliを同時に検出できるため, BGLBではE. coli検出に5~6日を要するが, LMXでは2日で結果を得ることができ, 迅速, 簡便であった.
2. ColilertとLMXでは総E.coli数はよく相関し, 総大腸菌群数もほぼ相関した結果が得られたが, LMXで大腸菌群の存在を示す青色発色がColilertの黄色に比べ遅い検体も見られた.
これらの結果から, LMXは迅速簡便に大腸菌群およびE. coliを検出できる有用な培地であると考えられる.