日本食品微生物学会雑誌
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PCR法を基礎とした食中毒原性ウェルシュ菌の検出および疫学解析法の有用性
石村 勝之伊藤 文明児玉 実萱島 隆之笠間 良雄中野 潔山岡 弘二荻野 武雄
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1997 年 14 巻 1 号 p. 35-42

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抄録

PCR法を基礎とした食中毒原性ウェルシュ菌の検出および疫学的解析法について有効性を検討した.
今回検討したPCR法やNested PCR法は, 菌株において103から100CFUの感度を示し, 食品や土壌などの環境材料に応用した結果から, ウェルシュ菌cpe遺伝子の検出を迅速, 簡易かつ高感度に行うことが可能であると考えられた.一方, 分離菌株の疫学解析法としてPCR-RFLP法およびRAPD法を検討した結果, PCRRFLPは集団例菌株の識別手法としては有効性は乏しいと考えられたが, RAPD法はその有効性が示唆された.今後これらを用途によって適宜組み合わせて利用することにより, 食中毒発生時の病原検索やウェルシュ菌の分子疫学あるいは細菌学的な調査研究に有効な解析法となると考えられた.

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