日本食品微生物学会雑誌
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食品別のサルモネラ食中毒発生に及ぼす気温の影響
森 直代荒記 俊一横山 和仁伊藤 武
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1999 年 16 巻 3 号 p. 187-191

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抄録

原因食品別 (卵, 卵以外および不明) のサルモネラ食中毒の発生に及ぼす気象要素の影響を明らかにする目的で, 1989~1995年の日別サルモネラ食中毒発生の有無を目的変数とし, 5気象要素 (最高, 最低および平均気温, 最小および平均湿度) を説明変数とする多重ロジスティック分析を行った.それぞれの気象要素は, 食中毒発生日, その1日前, 2日前および3日前別の値を用いた.
卵が原因のサルモネラ食中毒の発生は, 発生日およびその1日前は最低気温, 2日前および3日前は平均気温と正の関係があった (多重ロジスティック分析).同様に, 卵以外が原因の場合は, 発生日, その1日前, 2日前および3日前の最低気温と正の関係があった.さらに, 原因食品が不明の場合では, 発生日およびその1日前は平均気温, 2日前および3日前は最低気温と正の関係があった.
サルモネラ食中毒の発生には, 原因となる食品の如何によらず, 気温が有意な影響を及ぼすと示唆された.

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