本研究では,40年以上にわたる長期間の漁獲量データに基づき,宮崎県の沿岸資源15種の漁獲量について長期的な時空間変動の特性を明らかにした.また,他海域及び豊後水道の底層からの栄養塩豊富な冷水の流入との関連性を考察した.その結果,底層水温と同期する細島潮位と相関関係にあった宮崎県の沿岸資源は14種であった.そのうち,10種が底層水温の低い低潮位時に漁獲量が増加し,残り4種が高潮位時に漁獲量が増加した.また,宮崎県の沿岸資源の漁獲量は,太平洋南区の15種中10種の資源と同期しており,他の4海区の中で最も多かった.このことは,宮崎県の多くの沿岸資源の漁獲量は,北太平洋規模の長期的な海況変動の影響を受け,栄養塩豊富な底層冷水の進入による豊後水道の資源量増加に伴って,変動している可能性を示唆している.