魚病研究
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チョウモドキの産卵生態について
志村 茂江草 周三
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1980 年 15 巻 1 号 p. 43-47

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抄録

 1.チョウモドキの産卵は,通常,夜間に行なわれるが,人為的に暗条件を作れば,日中でも産卵を行なった。2.産卵と水深との関係を調べる実験を,水深65cmと140cmの池で行なった結果,いずれも池の下層に卵塊が多かった。水深65cmの池では水深45~65 cm層に全体の88%, 140cmの池では100~140 cm層に74%の卵塊が産みつけられていた。3.産出基盤の表面形状に関して,表面あらさが0.5μm以下の透明ガラスなどの滑面には卵塊が少なく,50μm以上の木材などの粗面にもあまり産みつけられず,9μmのすりガラスや素焼き板の上に多く産みつけられていた。

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