1985 年 20 巻 2-3 号 p. 125-129
所謂ヒトラ病の大西洋サケの腎組織から分離されるVibrio sp. TEOは本病の進行に関係していると考えられている。ノルウェー沿岸の地理的に離れたいくつかの養魚場で分離された18株について調べた結果, それらの生化学的性状は殆ど同じであった。さらに, 血清型やDNAの電気泳動像も互いによく一致する一方, V. anguillarumやV. ordaliiとは明瞭な差が認められた。本菌を健康魚に注射すると発病し, 菌は再分離されるが, 発病中の養魚場において, 健康魚からは分離されない。