魚病研究
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アユの細菌性鰓病の病理組織像
宮崎 照雄城 泰彦
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1986 年 21 巻 3 号 p. 207-208

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抄録
 1979年4月に徳島県下の養殖アユに発生した細菌性鰓病について病理組織学的に検討した。病魚は摂餌不良となり水面直下を漂っていた。部検的に鰓の肥厚が共通して観察された。その鰓の鰓薄板吸収上皮上に Flavobacterium sp. と思われる長桿菌が着生・増殖しており, 鰓薄板の変形・癒着, 鰓弁の棍棒化が起っていた。棍棒化した鰓弁では有糸分裂像を伴う上皮細胞の増生が顕著であった。鰓弁の棍棒化が顕著な病魚の肝細胞は萎縮的になり, 腎臓の近位尿細管は硝子滴変性を呈していた。
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© 日本魚病学会
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