魚病研究
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アモキシシリンのブリに対する安全性
中内 良介宮崎 照雄
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1988 年 23 巻 4 号 p. 251-255

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抄録
 アモキシシリンはペニシリン系抗生物質に分類され, 養殖ブリの類結節症の治療薬として有望な薬剤である。本研究では, ブリ稚魚(体重約100g)に対してアモキシシリンとして体重kgあたり80mg力価を10日間連続投与したときの摂餌性, 行動異常, 成長, 外見および剖検所見, 血液性状および病理組織の面からアモキシシリンの安全性を調査した。その結果, 400mg投薬区において脾髄のマクロファージによる赤血球貪食活性の増加が観察されたが, その他に異常は認められず, アモキシシリンはブリ稚魚に対して安全性が高く, 養殖ブリの治療薬として利用できることがわかった。
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© 日本魚病学会
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