魚病研究
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23 巻 , 4 号
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  • 矢野 友紀, 藤木 和浩, 中尾 実樹, 松山 博子
    23 巻 (1988) 4 号 p. 213-217
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
     1. 魚類の補体代替経路の2価陽イオン要求性を調べるために,あらかじめ2価陽イオンと自然抗体を除去したニジマス,アユ,コイ,ティラピア,ブリ,マダイおよびヒラメの血清に各種金属イオンを添加してウサギ赤血球に対する溶血反応を行った。その結果,全ての魚種でMg2+以外にCo2+とNi2+の添加によって溶血が起きた。また,魚種によってはCa2+,Mn2+,Zn2+,Sr2+またはCd2+の添加によっても溶血が起きた。なお,コイの血清がCa2+のみの存在下でウサギ赤血球を溶血したことは,Ca2+が血清常成分であるだけに注目に値する。2. 魚類の血清は哺乳類の血清と異なって,MgEGTA存在下でウサギ赤血球のみならず,ヒツジ赤血球をも溶血し,特に,ブリとヒラメにおいてはその溶血率はウサギ赤血球の溶血率の60~85%にも達した。3. 魚類の補体代替経路によるヒツジ赤血球の溶血率は,ノイラミニダーゼ処理によって増大した。このことは魚類の補体代替経路の活性化には標的細胞膜のシアル酸含量が影響を与えることを示唆している。
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  • 佐古 浩, 石田 典子, 前野 幸男, 反町 稔
    23 巻 (1988) 4 号 p. 219-229
    公開日: 2010/02/10
    ジャーナル フリー
     A.salmonicida, V. anguillarumならびにV. ordaliiに対する消毒薬5種,ピューラックス,塩化ベンザルコニウム液,水産用イソジン液,クレゾール石けん液,ホルムアルデヒド液の濃度と殺菌力の関係,ならびに殺菌力に及ぼす初発菌数,共存有機物,温度,硬水,海水の影響をkilling-curve testによって調べた。得られた結果は次の通りである。(1) 3菌種の消毒薬に対する抵抗性に大きな差は認められなかった。20℃において,1分以内に105 cfu/m1の供試菌を10 cfu/ml以下にまで殺菌する濃度は,ピューラックスで10ppm,水産用イソジン液で10~30ppm,塩化ベンザルコニウム液で0.03~O.1%,クレゾール石けん液で0.3%,ホルムアルデヒド液では1%以上であり,有機物の混入がない場合は常用濃度以下で十分殺菌効果が認められた。(2) ピューラックス,水産用イソジン液は細菌数が多いときや有機物が多量に混入したときには,殺菌力が著しく低下した。(3) クレゾール石けん液,塩化ベンザルコニウム液,およびホルムアルデヒド液は温度が低下するにしたがって顕著に殺菌力が低下した。(4) 硬水はクレゾール石けん液など,海水は水産用イソジン液などの殺菌力を低下させた。(5) したがって,消毒薬を用いるときはその性質を良く把握して,十分に殺菌効果が発揮されるような条件で用いることが大切と考えられた。
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  • チョードリ バズル ラッシド, 若林 久嗣
    23 巻 (1988) 4 号 p. 231-235
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
     蒸留水にNacl 0.03%, KBl 0.01%, CaCl2・2H2O 0.002%, MgCl2・6H2O 0.004%を溶解した調合水におけるF. columarisの生存率は高圧滅菌水道水のそれと同様にきわめて高かった。調合水の各陽イオンの濃度はそれぞれの単独溶解液でのF. columnarisの生存性の最も良かった値であるが, 単独溶解液よりも調合水における生存性の方が明らかに良好であった。これらの実験の結果, 調合水ならびに高圧滅菌水道水は長期間の生存を支持することがわかった。
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  • チョードリ バズル ラッシド, 若林 久嗣
    23 巻 (1988) 4 号 p. 237-241
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
     陽イオンの組成の異なる環境水において, コイ幼魚とドジョウを用いて, F. columnarisの感染実験を行った。最も高い感染率が得られた環境水は, 調合水(Nacl 0.03%, Kcl 0.01%, CaCl2・2H2O 0.002%, MgCl2・6H2O 0.004%)であった。すなわち, コイでは, 水中菌濃度4-6×107CFU/mlの場合の感染率が, 調合水80%, 滅菌水道水0%であり, ドジョウでは, 調合水, 滅菌水道水とも4-6×106CFU/mlで100%であった。単一成分の場合の感染率は低く, 蒸留水は0%であった。
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  • 中尾 実樹, 矢野 友紀, 松山 博子
    23 巻 (1988) 4 号 p. 243-250
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
     コイ血清から補体第4成分(C4)を部分精製した。C4の検出には, 感作ヒツジ赤血球とアンモニア不活化コイ血清を用いた。コイC4は25%の収率で約1,000倍精製され, その最終標品は, C1, C2およびC3をほとんど含まなかった。その標品を使って特性を調べたところ, コイC4は分子量17万のβ-グロブリンで, ザイモサン, カラゲナンおよび加熱(58℃, 60分)処理に対して安定であったが, アンモニア, ヒドラジンに対しては感受性を示した。これらの特性は哺乳類のC4と酷似している。しかし, コイC4はモルモットのC1, C2とはまったく適合性を示さなかった。
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  • 中内 良介, 宮崎 照雄
    23 巻 (1988) 4 号 p. 251-255
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
     アモキシシリンはペニシリン系抗生物質に分類され, 養殖ブリの類結節症の治療薬として有望な薬剤である。本研究では, ブリ稚魚(体重約100g)に対してアモキシシリンとして体重kgあたり80mg力価を10日間連続投与したときの摂餌性, 行動異常, 成長, 外見および剖検所見, 血液性状および病理組織の面からアモキシシリンの安全性を調査した。その結果, 400mg投薬区において脾髄のマクロファージによる赤血球貪食活性の増加が観察されたが, その他に異常は認められず, アモキシシリンはブリ稚魚に対して安全性が高く, 養殖ブリの治療薬として利用できることがわかった。
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  • 浜口 昌巳, 楠田 理一
    23 巻 (1988) 4 号 p. 257-262
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
     ブリの免疫担当細胞の機能を明らかにするために, 蛍光抗体法によるブリの血液中の表面抗体保有細胞の検出法を検討するとともに, その細胞の性質を調べた。その結果, ブリの表面抗体保有細胞の検出には, 直接法が簡便であると思われる。また, ブリの表面抗体保有細胞はほ乳類と比較して, 4℃におけるcap形成能が異なるほかは抗原の移動, 各種代謝阻害剤の影響, Fab抗体画分によるcap形成能などに類似点が認められ, Bリンパ球に近い細胞ではないかと考えられる結果が得られた。
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  • 江草 周三, 畑井 喜司雄, 藤巻 由紀夫
    23 巻 (1988) 4 号 p. 263-267
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
     (1) マダイ稚魚の微胞子虫の体側筋寄生によるべこ病は解剖学的・病理組織学的にブリ幼魚のぺこ病に酷似していた。(2) 体側筋内の微胞子虫は団塊を形成し,団塊の形態・構造およびそれを構成する胞子形成過程の数段階の細胞の形態はブリ幼魚のべこ病病原体Microsporidium seriolaeのそれらに殆ど一致し,マダイ種もMicrosporidiumに分類された。(3) マダイ種とM.seriolaeとの間には胞子の大きさと宿主に相違があるが,それらは両者を別種とするには必ずしも十分な根拠とは考えられず,マダイ種は当面Microsporidium sp.と呼ぶことを提案した。
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  • 酒井 正博, 厚田 静男, 小林 正典
    23 巻 (1988) 4 号 p. 269-270
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
     ニジマスのβ-溶血性連鎖球菌症の浸漬ワクチンに有効な抗原とその持続性について検討した。生理食塩水での菌体浮遊液あるいは破壊菌体抽出液に3分間浸漬させた魚が, 最も強い防御能を示し, 少なくとも60日間持続した。ホルマリン不活化培養菌および培地に浸漬させた魚も, 防御能を示したものの, 持続性に乏しく, またホルマリン不活化培養上清に浸漬させた魚では, 防御能は認められなかった。
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  • 原田 隆彦, 早川 穣, 畑井 喜司雄, 窪田 三朗, 文谷 俊雄, 星合 愿一, 澤 伸介
    23 巻 (1988) 4 号 p. 271-272
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
     1987年5月と1988年2月に宮城県下の海面養魚場にて発生した肝臓の黄色化と鰓の退色を主徴とするギンザケの血液を電顕的に検索した。1987年5月の検索では5例中1例に翌年2月では5例中全例の赤血球の細胞質内に直径が74~98nmで球形を示し, 明瞭な外殻が電子密度の高いコアを包んでいるウイルス粒子が認められた。したがって, 海面養殖ギンザケにウイルス性赤血球壊死症が蔓延している可能性が示唆され, 斃死原因に関与していると思われた。
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  • 片山 美和, 畑井 喜司雄, 窪田 三朗, 後藤 政則
    23 巻 (1988) 4 号 p. 273-274
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
     1987年5月から6月にかけて, 佐賀県下の養殖場で飼育中のイシダイにIchthyophonus hoferiの感染による斃死が発生した。斃死魚は鰓弁の点状発赤と白点, 脾臓の肥大と微小白点, 腎臓の腫脹などの病徴を呈した。病理組織学的には観察したほぼ全ての臓器にI. hoferiの多核球状体が認められ, それらをマクロファージ, 異物型巨細胞, 肉芽腫などが包囲し, その感染はかなり慢性的な状態にあるものと思われた。本症の発生はイシダイに生サバが給餌されていたことに関係することが疑われた。
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