魚病研究
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ニジマス脾臓細胞の培養
森友 忠照D.P. ANDERSONW.B. SCHILL
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1990 年 25 巻 3 号 p. 165-169

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抄録
 我々はニジマス脾臓細胞の培養を試み, 一つの細胞系を得ることに成功した。本細胞系は現在35代以上継代されているが, ほとんどの細胞は大型で多形性を示し, 細胞質には特徴的な細網状の構造が認められた。また, 種々の酸素染色法を用いて本細胞系の酸素性状を調べると, acid phoshataseやβ-glucuronidaseの強い活性が認められたが, peroxidase活性は認められなかった。また, 本細胞系をlatex beadと共に培養すると, 細胞は高い貪食活性を示した。この様なことから, 本細胞系は脾臓の細網細胞の特徴を有することが示唆された。
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© 日本魚病学会
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