抄録
ギンザケ斃死魚より分離されたヘルペスウイルスCSH-9003株を用いて, 3g, 45gおよび200gのギンザケに対する病原性を検討した。本ウイルスの病原性は供試魚が大きくなるにしたがい低下したが, 200gの魚にもなお致死的病原性を示した。斃死魚由来株と感染耐過魚の腫瘍由来株との間には, 致死的病原性に差がなく, 前者にも腫瘍原性が認められた。本ウイルスの病原性はギンザケには強かったが, サクラマスには弱く, ニジマスには認められず, NeVTA, OMV および YTV とは異なった。