抄録
ウイルス性神経壊死症(VNN)は各種海産魚の種苗生産現場において深刻は問題となっている。 日本栽培漁業協会の事業場においては1989年に初めてシマアジ仔魚に VNN が確認され, 原因ウイルスが親魚の卵巣より高率に検出されることなどから産卵親魚が本病の主たる感染源と考えられた。 これまでに得られた成果に基づき, 1)血中の抗ウイルス抗体および生殖腺からの PCR によるウイルス検出に基づく親魚選別および, 2)受精卵のオゾン消毒(0.5ppm, 1分間)等の防除対策を講じた結果, 現在せは本病の発生件数が著しく減少している。