テラピア血管内皮細胞の初代培養法を確立した。内皮細胞は鰾の赤腺をコラゲナーゼで消化して分離した。FBSおよびテラピア非働化血清をそれぞれ10%含むL-15培地に内皮細胞を再浮遊し, ゼラチン処理を施した96穴プレートに播いた。30℃培養で, 細胞は約3日でプレートに付着し, 10日後にコンフルエントに達した。培養内皮細胞は単層よりなり, サブスタンスPによる刺激に反応して, カルシウムイオンを細胞内に取り込むことが確認された。本法で得られた培養内皮細胞は, 魚類血管系の研究および化学伝達物質の活性測定に有用と考える。