抄録
天然域でコイヘルペスウイルス(KHV)に感染したコイおよび人為的にKHVを感染させたコイの血中からELISAによりKHV抗体を検出した。KHV抗体は, 自然感染後1年を経過したコイでも検出され, 抗体価は1:62500であった。また, 血清の希釈が1:2500以下ではCyprinid herpesvirus(CyHV-1)との交差反応が認めれれた。KHV抗体を接種したコイは一過性にしかKHVに対する抵抗性を示さなかった。本手法により, 新魚を含めキャリヤー個体の判定が可能になれば, KHV防除対策の一助になると考えられる。