ニジマス卵のミズカビ病防除手段として, 銅ファイバー有効性を検討した。試験はタテ型孵化槽の上流部に銅ファイバーを浸漬し, その下流部にニジマス卵を収容する手法を用いた。その結果, 銅ファイバーを浸漬した区では, 銅濃度0.006~0.020ppmで4回の試験すべてでミズカビ病の発生は有意に低下し, 発眼率や清水に戻した後の孵化率は影響されず, 奇形率も増加しなかった。また, 硝酸銅で調整した銅溶液は0.006ppm, 24時間でSaprolegnia diclinaの遊走子の発芽を阻止した。
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