抄録
遺伝性乳癌卵巣癌症候群(hereditary breast and ovarian cancer : HBOC)は患者数も多く,適切な診療のためには乳腺外科,婦人科,遺伝医療部門が有機的に連携することが不可欠である.そのひとつの方法として,地域における情報共有や情報収集,情報発信を行うネットワークの構築が考えられる.北海道ではこうした目的で「北海道HBOC ネットワーク」という私的な団体を結成して活動を開始した.現在では日本医学会の主導のもとに,全国レベルでのHBOC 総合診療体制の整備が進められている.