抄録
四国がんセンター家族性腫瘍相談室は平成12 年の設立より,着実にその体制を整えてきた.当相談室では家族性大腸癌と家族性乳癌を主たる対象疾患として,カウンセリングや診療を行ってきたが,ここでは家族性乳癌についてその取り組みを述べる.相談室の構成員は平成21 年3 月現在,医師6 名,看護師1 名,臨床心理士1 名,事務職1 名であるが,専任のものはいないためマンパワー不足に悩まされていたが,今後専任の遺伝カウンセラーが着任することで,本格的活動ができるようになると期待している.当相談室の現状とその問題点,解決策などについて述べる.