農作業研究
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研究報文
聞きとり調査によるフィリピンの水田地帯での歩行用トラクタの操作性評価(英文)
御手洗 正文シキャット J.C.V.木下 統豊満 幸雄
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2008 年 43 巻 2 号 p. 59-66

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抄録
本報はフィリピンにおける農業用機械・機具の設計要素を明らかにする事を目的として,歩行用トラクタを利用した農作業における人間工学的な諸問題を124名のオペレータから聞き取り調査したものである.また,歩行用トラクタの設計要素を人間工学的に検討するための基礎資料としてオペレータの身体的調査を同時に行った.調査はフィリピンの水田地帯であるヌエバ・エシハ・ムニョスにおいて2001-2003年に実施した.その結果,同地域で歩行用トラクタを使用しているオペレータの身体的特徴を明らかにする事が出来た.また,歩行用トラクタは,主にクボタ,ブリッグス・ストラトン,ヤンマーのエンジンが使用され(36.3%,24.2%,23.4%),エンジン出力は平均6.83kW(SD=2.72),トラクタシャーシはAGSAO, FIMCO, JV Ocampo, SMCが14.5%, 14.5%,13.7%,12.1%を占め,シャーシのほとんどがフィリピンブランドであった.また,メカニック的な問題と人間工学的な課題としては,ベルト・チェーンテンションがないなどの不適切な変速機構の破損・損傷による疲労(58.1%),エンジン騒音(48.4%),エンジン始動トラブル(41.1%),ハンドルバーの設計(14.5%),作業機の設計(14.5%)に関する不満が多く,今後改善に取組む必要があることが明らかになった.
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© 2008 日本農作業学会
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