農作業研究
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間引作業の時間短縮のための二段ベルト式狭条点播機の開発
松尾 健太郎屋代 幹雄
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2017 年 52 巻 2 号 p. 57-61

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抄録
野菜の直播栽培における間引作業の労働時間を削減することを目的に,一ヵ所に2粒の種子を狭い間隔で2列播種することができる二段ベルト式狭条点播機を開発し,ダイコン栽培における間引作業の労働時間の削減効果と収穫物に与える影響を検討した.本機によって,一ヵ所に2粒を進行方向のずれが19 mm,横方向間隔が35 mmで播種でき,成長した2本の若芽から間引する若芽を容易に識別できる間隔に播種することができた.この播種状態において間引作業の労働時間は2.3 s/株で,真空式播種機の場合と比較して1.9 s/株短くなった.ダイコンの収穫時の根重は1274 gで,他の播種機と比較して有意な差はなかった.以上のことから開発した二段ベルト式狭条点播機は,ダイコン栽培において収量を低下させることなく間引作業の労働時間を大幅に短縮できると考えられた.
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© 2017 日本農作業学会
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