抄録
園芸作業がもたらす心身の健康維持に関する効果は障がい者をふくめた多くの市民に注目されている.本研究では,園芸作業が,健常者および精神障がい者の作業動作の違いについて検討した.ワイヤレス3軸加速度計を用いて,精神障がい者6人および健常者7人を対象として,6種の異なる作業強度の園芸作業を行った.園芸作業中の平均動的加速度は,健常者と精神障がい者とでは大きく異なった.精神障がい者は,溝堀り作業など労働強度が高い作業では,動的加速度は健常者よりも有意に低くなった.とくに,精神障がい者と健常者では溝堀り作業工程などのサイクルの違いが認められた.これに対し,播種作業など比較的作業強度が低い作業については,動的加速度は健常者との差異は有意ではなかった.このような健常者と精神障がい者との園芸作業ごとのパフォーマンスの違いは,両者が協調して実施する園芸活動などのプログラム策定の基礎データとなる.