2019 年 54 巻 2 号 p. 65-74
鳥害対策はかかしを始め,音,光,形などを用いて鳥を脅かして追い払う機器が数多く考案されているが,鳥は危険がないことを学習してしまうため効果は一時的である.確実な方法は,鳥と作物を物理的に遮断することにより,作物を鳥から守る防鳥網であるが,設置の手間やコストがかかるなどの問題がある.そこで,農研機構では防鳥網を簡易に設置する技術「らくらく設置2.0」と「らくらく設置3.5」を開発した.また,カラスに関しては,テグスにより防除できることが判明したので,テグスを利用した果樹園の対策「くぐれんテグス君」と,畑作物の対策「畑作テグス君」を開発した.鳥による被害の特徴と対策の難しさを解説した後に,上記4技術について紹介する.最後に,今後の鳥害対策について述べることとする.