老年歯科医学
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原著
サルコペニアおよびダイナペニアを認める高齢化地域在住高齢者の反復唾液嚥下テストに関連する身体運動機能の特徴
原 修一三浦 宏子柳 久子
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2022 年 37 巻 2 号 p. 76-84

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抄録

 目的:ダイナペニア・サルコペニアが疑われる高齢化地域に在住する高齢者を対象に,口腔機能評価の一側面である反復唾液嚥下テスト(Repetitive Saliva Swallowing Test;RSST)に影響する身体・運動機能について明らかにすることを目的にした。

 対象と方法:対象は,宮崎県内A町内の運動機能測定に参加し,研究の目的に同意した在宅高齢者253名(男性71名,女性182名),平均年齢77.5±6.8歳である。多周波生体電気インピーダンス法による身体組成測定,RSST,運動機能測定を実施した。対象を健常群,プレサルコペニア群,サルコペニア群,ダイナペニア群に分類し,RSSTおよび身体組成,運動機能の比較を行った。重回帰分析により,RSSTの決定因子となる身体・運動の因子を抽出した。

 結果:RSST値は,サルコペニアおよびダイナペニアを示す対象者において有意に低下した(p<0.05)。等尺性膝伸展筋力は,サルコペニア群およびダイナペニア群においてRSSTを決定する有意な因子であった(p<0.01)

 結論:これまでのフレイル対策で見落としがちだったダイナペニア者においても有意なRSST値の低下が認められた。ダイナぺニア者に対する運動・口腔機能向上プログラムを強化し,運動・口腔機能のリスク軽減に取り組む必要性が示唆された。

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© 2022 一般社団法人 日本老年歯科医学会
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