老年歯科医学
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地域高齢者における主観的健康度と咀嚼能力自己評価に関する調査研究
三浦 宏子荒井 由美子
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1997 年 12 巻 1 号 p. 50-54

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抄録

我々は, 富士北麓地区にある某町において実施した住民意向調査の結果より, 高齢者の全身健康状態と咀嚼能力自己評価結果に関する解析を行った。
調査対象は, 対象地域に居住している全住民のうち, 65歳以上80歳未満のすべての高齢者とした。その結果, 主観的健康度と咀嚼能力の自己評価との間では, 年齢を補正した場合でも有意な関連性 (p<0.01) を有することが示された。また, 話の理解度と咀嚼能力自己評価との間にも, 同様に有意な関連性 (p<0.01) を有することが示された。
これらのことから, 高齢者においては, 咀嚼能力の機能の良否が全身の健康状態に密接に関連していることが示唆された。

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© 一般社団法人 日本老年歯科医学会
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