老年歯科医学
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介護者の負担軽減を目指す要介護高齢者の口腔ケアシステムの有効性
角 保徳道脇 幸博三浦 宏子中村 康典
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2002 年 16 巻 3 号 p. 366-371

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抄録
高齢者の口腔ケアの自立度は徐々に低下し, 介護者による日々の口腔ケアの役割は重要となってきている。しかし, 介護者の時間的制約, 他人の歯を清掃する技術的困難さ, 要介護高齢者の協力が得られないことおよび口腔ケアの必要性の知識の欠如により, 介護者による口腔ケアは必ずしも適切に提供されていない。本研究の目的は, 介護者の負担を軽減するような要介護高齢者への簡便で有効な口腔ケアシステムを評価することにある。対象者は25名の要介護高齢者とその介護者である。8週間の口腔ケアシステムを施行した後, 歯垢指数, 歯肉指数を評価し, 同時に口腔ケアシステムを提供するに当たっての利点, 欠点, 負担度および疲労度を質問した。その結果, 1日1回の口腔ケアシステムによって歯垢指数, 歯肉指数は施行前に比較して有意に低下した。さらに, アンケート調査により介護者の負担度および疲労度は低下した。今回評価した口腔ケアシステムは, 要介護高齢者の口腔衛生向上に有効であり, 介護者の負担を軽減する事が確認された。
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© 一般社団法人 日本老年歯科医学会
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