老年歯科医学
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日本大学歯科病院口腔外科における過去10年間の高齢入院患者の臨床統計的観察
小田 泰之福与 晋邦藤田 裕玉木 甲之進佐藤 淳一須田 勝行岩成 進吉三宅 正彦工藤 逸郎京田 直人見崎 徹金山 利吉西連寺 永康
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1994 年 8 巻 2 号 p. 157-161

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抄録

1983年から1992年までの10年間に日本大学歯科病院口腔外科を受診し, 入院加療を施した60歳以上の高齢者を対象に臨床統計的観察を行った。
同期間の入院患者総数は2544名で, そのうち高齢入院患者は356名 (14.0%) であった。年齢は60歳から88歳にわたっていた。性別では, 男性189名, 女性167名であった。疾患別にみると腫瘍が170例 (良性41例, 悪性129例) と全体の47.7%を占め, 以下, 嚢胞, 炎症, 歯槽堤過吸収, 外傷の順であった。手術例は316例 (88.8%) であった。既往歴および現症より, 入院加療を施すにあたり特別な配慮を必要とすると考えられた基礎疾患は, 循環器系疾患が143例と最も多く, 消化器系疾患がこれに次いで多かった。高齢入院患者の55.9%が何らかの基礎疾患を有していた。

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© 一般社団法人 日本老年歯科医学会
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