抄録
松下健康管理センターにおいて1997~1999年度に全大腸内視鏡検査(TCS)によって発見された隆起型で低から中等度異型の小腺腫例に対し便潜血検査(FOBT)とTCSを併用した方法(併用法)による経過観察を実施し91例91病変が要治療と判断された。そのうち, 組織型と腫瘍長径が判明している63病変をFOBT陽性後TCSにて発見された30病変(陽性発見群)とFOBTは陰性だがTCSを受診して発見された33病変(陰性発見群)に分け, 臨床的特徴を比較した。両群間で組織型に差はなかったが, 腫瘍長径は陽性発見群が有意に大きく, 前回TCS時に指摘の無かった病変が占める割合も陽性発見群が高い傾向にあった。しかし, 陽性発見群の全ての病変は内視鏡的治療が可能であり, 併用法においても初回TCS時の見逃し病変や増大が速い病変を内視鏡的治療が可能な早期の段階で発見することが可能であることが示唆された。