日本消化器がん検診学会雑誌
Online ISSN : 2185-1190
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原著
胃内視鏡検診における偽陰性例の検討
満崎 克彦福永 久美采田 憲昭藤本 貴久工藤 康一多田 修治須古 博信浦田 譲治
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キーワード: 胃内視鏡検診, 胃癌, 偽陰性
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2008 年 46 巻 2 号 p. 202-209

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抄録

逐年受診発見胃癌を偽陰性例と定義し, 1)逐年受診発見胃癌の臨床病理学的検討, 2)前年度画像の見直しによる偽陰性例の内容, 3)前年度および発見時検査における検査条件と内視鏡経験年数を比較検討した。逐年受診発見胃癌は, 早期癌率100%, 59%に内視鏡的治療が行われた。分化型ではM, L領域の小弯側, 未分化型ではM領域の大弯に見逃しが多い。見逃し例の半数近くが注意深く観察すれば指摘できた可能性がある。検査時間, 撮影・記録および検査内容からみた「検査の質」の点においては発見時の方が, 質の高い検査が提供され, 内視鏡経験数も豊富な担当医が施行していた。逐年受診発見胃癌‘すべて’を偽陰性例と定義した場合の偽陰性率は33.9%であり, 画像の見直しにより病変を認識できる例のみを偽陰性例と定義した場合の偽陰性率は15.7%であった。胃内視鏡検査において相当数の偽陰性例があることを念頭において質の高い検査を行う必要がある。

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© 2008 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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