日本消化器がん検診学会雑誌
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原著
多施設内視鏡胃がん個別検診の現況と問題点
萩原 廣明山下 由起子八木 茂小板橋 毅石田 稔関口 利和茂木 文孝今井 貴子
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2008 年 46 巻 4 号 p. 472-481

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抄録

昭和59年から実施してきた直接胃X線個別検診に代わって平成16年度より直接X線か内視鏡の選択性胃がん個別検診を開始した。内視鏡検診の受診者数は年々増加しており, 今後はX線検診受診者数を上回ると予測される。平成18年度には経鼻内視鏡が検診参加施設の17.3%で導入され, 内視鏡検診全体の15.1%で使用されていたが, 経鼻内視鏡導入施設数が年々増加していることから, 今後その割合は増えていくと思われる。内視鏡消毒は半数の施設で全例に自動洗浄機が使用されていた。偶発症は全国調査の2倍見られたが, 重篤なものはなかった。がん発見率は0.56%とX線検診の2倍以上であり, 発見がんのおよそ2/3は早期がんであった。逐年受診の早期がん発見率が高く, 胃がん高危険群に対して逐年受診を勧めることが重要である。施設ごとの生検率には大きな差があり, 精度管理の面から不必要な生検は減らしていく必要がある。今後は70歳未満の受診者を増やしていくための対策が求められる。

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© 2008 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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