日本消化器がん検診学会雑誌
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症例報告
健診で発見された膵solid-pseudopapillary neoplasmの1例
赤羽 たけみ福居 健一美登路 昭白井 康代片岡 智栄子榎本 泰典野々村 昭孝大石 元
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2010 年 48 巻 4 号 p. 447-453

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抄録

膵Solid-pseudopapillary neoplasm(SPN)は稀な膵腫瘍として知られている。健診で発見されたSPNを経験したので報告する。症例は30歳女性。健診の腹部超音波検査で膵尾部に径4cm大の境界明瞭で内部が不均一な円形の低エコー腫瘤を指摘された。超音波内視鏡検査(EUS)で嚢胞部分と充実性部分が混在している腫瘤が明瞭に描出された。CT, MRIでも同様の所見であり, 膵solid-pseudopapillary neoplasm(SPN)と診断し脾合併膵体尾部切除術を施行した。切除標本の肉眼所見は被膜を有し充実部分と出血による嚢胞部分が混在する球形の腫瘍で病理組織所見からSPNと診断した。本症例は無症状で健診が発見の契機となった。無症状の若年女性でSPNに特徴的な画像所見を呈したため術前診断が容易であったが, EUSがとくに質的診断に有用であった。

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© 2010 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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