日本消化器がん検診学会雑誌
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原著
潰瘍性大腸炎におけるHelicobacter pylori感染と胃粘膜萎縮の関連
中田 博也加藤 順井上 泉玉井 秀幸井口 幹嵩前北 隆雄一瀬 雅夫
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2015 年 53 巻 3 号 p. 383-388

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抄録

潰瘍性大腸炎(UC)においてHelicobacter pylori(H.pylori)感染率が有意に低いとの報告が以前よりある。我々はUCとH.pyloriおよび胃粘膜萎縮との関連を検討しABC分類に分けて比較した。UC群74人と, 年齢・性をマッチさせたControl群148人を検討した。H.pylori感染はControl群27.7%, UC群12.2%とUC群で, 胃粘膜萎縮の陽性率はControl群12.8%, UC群2.7%とUC群で有意に低かった。ABC分類に分け検討するとControl群(A:69.6%, B:17.6%, C:10.1%, D:2.7%), UC群(A:86.5%, B:10.8%, C:1.35%, D:1.35%)と, A群でUC群が, C群でControl群が有意に多く, H.pyloriとUCは, 逆相関することが示された。胃粘膜萎縮進展を介して, おそらく腸内細菌叢を変化させることにより, UCが減少することが推測された。

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© 2015 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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