日本消化器がん検診学会雑誌
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経験
個別検診の現状とあるべき姿─福井県における大腸がん個別検診における精度管理─
宗本 義則松田 一夫
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2015 年 53 巻 5 号 p. 622-631

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抄録
個別検診においても精度管理は不可欠である。福井県では2010年度から従来の集団検診に加えて, 全県統一的に精度管理した5がんの個別検診を開始した。従来より福井県健康管理協会が集団検診を一元的に実施・管理していたが, 個別検診も同様の方法でデータ管理と集計を行うのである。さらに, 個別検診においてもチェックリストを用いて指導を行った。特に大腸がん検診においては, 全市町における検体回収と測定を福井県健康管理協会が一括して行い, 便潜血検査のキットとカットオフ値も統一した。また, 医師向けに講演会や実技指導研修会等の開催, 実施ガイドライン等の配布を行った。福井県における大腸がん検診は49,213名(2011年度)でありうち集団検診が40,144名, 個別検診が9,069名であった。個別検診で要精検率5.6%, 精検受診率76.2%, がん発見率0.35%, 陽性反応適中度6.34%で, 同時期の集団検診(それぞれ4.2%, 77.8%, 0.20%, 4.77%)と比較しても良好であった。個別検診で精検受診率を高める要因として高齢でないこと, 検診機関で精検が行えることが考えられた。
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© 2015 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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