日本消化器がん検診学会雑誌
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経験
福岡市胃がん内視鏡個別検診の現状
原田 直彦平川 克哉北川 晋二
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2015 年 53 巻 6 号 p. 801-809

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抄録

平成12年6月, 福岡市胃がん内視鏡個別検診は全国に先駆けてスタートし, 職場などで検診受診の機会がない40歳以上の福岡市在住者を対象としている。検診機関は, 「手上げ方式」により実績ある機関を登録し, 講習会への出席を義務付け精度向上に努めている。一次検診機関は, 一次読影結果と画像資料を市医師会に提出, その資料を消化管検診部会読影委員2名1組で二次読影を実施している。読影委員は, 画像につきフイルム評価, 評価コメントをつけ, 低評価判定の機関にたいしては内容を通知し改善を促すことで精度向上を図っている。一次読影結果と二次読影結果が異なる場合には, 別読影委員による三次読影(レフェリー判定)を行っている。読影委員定例会では, 地区ごとの検診受診者数, 要精検率, 精検受診率, がん発見率を評価している。
より質の高い内視鏡検診を行うには, 検診機関の指導, 研修のシステム構築が必須と思われる。

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© 2015 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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