【目的と方法】2008年4月から2017年12月に当院で任意型胃がん内視鏡検診を受検した18,780例を対象とし,発見された胃がん症例の特徴について検討するとともに,検査後にアンケートを施行し,細径内視鏡を用いた経鼻内視鏡(経鼻法)および通常径内視鏡を用いた経口内視鏡(経口法)の有用性及び受容性について検討した。
【結果】経鼻法の選択率は28.3%であった。胃がんの発見率は0.14%であった。経鼻法と経口法で胃がん発見率に有意差は認めなかった。発見された胃がんの76.9%が早期胃がんであり,その特徴についても経鼻法と経口法で有意差は認めなかった。偶発症の発生件数は,経鼻法では0.43%,経口法では0.15%で,鼻出血及び覚醒遅延が最多であったが何れも軽微なものであった。次回検査希望については,経鼻法を選択した者は次回検査も経鼻法を希望する傾向にあった。
【結論】内視鏡による胃がん検診は早期胃がんの発見に有用であった。また,鎮静剤使用について十分な説明と合併症対策を行うことで,胃がん検診での経口法も受容されると思われる。