2020 年 58 巻 5 号 p. 394-401
【目的】Helicobacter pylori(H. pylori)感染陽性者における年代別の内視鏡的胃粘膜萎縮の程度を明らかとする。
【方法】健診目的の上部消化管内視鏡検査にてH. pylori陽性胃炎を有すると診断され,かつ血清抗H. pylori IgG抗体検査が陽性であった1,224例(男性763例,女性461例,平均年齢52.2歳)を対象として,年代別に木村・竹本による内視鏡的胃粘膜萎縮の程度(C1~O3)を検討した。
【結果】年代が高くなるにつれて萎縮の程度は高くなっていたが,60歳以上の中に胃粘膜萎縮がC1,C2の例が約1/4みられ,鳥肌状胃炎例も存在した。また,60歳以上では,男性,女性ともに萎縮程度の分布に二峰性がみられた。
【結語】H. pylori感染陽性者においては,加齢とともに胃粘膜萎縮の進行例が多くなるが,幼少児期以降にH. pyloriに感染している症例が存在する可能性がある。