2021 年 59 巻 3 号 p. 217-226
【目的】胃がんX線検診のための読影判定区分(カテゴリー分類)を用いた診療放射線技師(以下;技師)による読影補助の有効性を検証した。
【対象および方法】2011年4月~2017年3月に胃がんX線検査を受診し,要精検の胃内視鏡検査を実施し最終診断が判明している232例を対象とした。読影医1名と経験年数の異なる技師6名がそれぞれ独立してカテゴリー判定を実施し,読影医と技師のカテゴリー判定の比較検討を行った。
【結果】全技師と読影医とのカテゴリー判定の一致率は75.8%(カッパ係数:0.601)と良好であった。胃がん検診専門技師有資格者の一致率83.9%(カッパ係数:0.710)は,資格未取得者の一致率68.0%(カッパ係数:0.454)より良好であった。資格未取得者は有資格者と比較し過小評価しやすい傾向にあった。
【結語】読影判定区分を用いた技師による読影補助の有用性は示唆されたが,読影補助を行う技師は胃がん検診専門技師であることが望ましい。技師間の読影力格差を是正するため,勉強会への積極的な参加,実践形式での読影トレーニングや症例検討を積み重ね,読影精度の向上と読影力の標準化を図る必要がある。