腹部超音波検査は非侵襲的な検査であり,健診(検診)では第一選択となる画像検査法として位置付けられている。腹部超音波検査の問題点としては検者が病変を見落としてしまうと画像に記録されないため,後で超音波画像をみても正しい診断にたどり着くことが困難である点があげられる。検者が第三者に理解できる鮮明な超音波画像を記録するためには超音波診断装置の適切な設定条件と超音波検査に特有なアーチファクトに対する理解が必要である。また報告書を作成する際は正しい用語やサインを用い,検査を依頼した医師の知りたい情報に的確に答えられるレポートを作成する必要がある。さらに肝胆膵領域の腫瘤を中心に偽陽性による不要な精査を回避するために鑑別診断に有用な超音波所見について解説する。