2022 年 60 巻 1 号 p. 3-13
臨床医学研究に推測統計学の方法は広く用いられており,リアルワールドデータへの期待の高まりもあり,高度な統計手法が積極的に活用されてきている。一方で,統計解析が必ずしも適切に使われていない側面もあり,統計的方法の適切な理解と活用がますます望まれる。本稿では,推測統計学の基本的な考え方を解説する。検診の有効性を評価した無作為化研究と観察研究を対比させつつ,両者の解析法の考え方を明らかにすることを通じて,臨床医学研究にしばしば登場する統計的方法の考え方を解説する。解説は2回にわたり行い,本稿はその前半である。