日本消化器がん検診学会雑誌
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原著
腹部超音波検診判定マニュアル基準断面の診断装置内蔵ソフトの撮影手法変更がworkflowに与える影響
山本 敏樹小川 眞広金子 真大渡邊 幸信平山 みどり松本 直樹森山 光彦小島 高子三浦 典恵
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2022 年 60 巻 3 号 p. 366-374

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抄録

【背景】腹部超音波検診判定マニュアルでは検診精度を高めるため推奨記録25断面の撮影が提案されたが,撮影枚数の増加による検査時間の延長が指摘されたため,撮影手法の変更で検査時間短縮が可能であるかを検討した。

【対象と方法】対象は人間ドックで腹部超音波検査が実施され肝嚢胞と腎嚢胞の所見が合計5個以下みられた受診者で,装置内蔵の基準断面撮影ソフトを使用し,まず基準断面を撮影記録した後に嚢胞の撮影を行う基準断面優先群と,基準断面の撮影中にいったん離脱し嚢胞の撮影を行い基準断面の撮影に戻る基準断面離脱/復帰群とで,嚢胞数による検査時間を比較した。各群の症例数は嚢胞の合計数1個が126例と101例,2個以下が159例と134例,3個以下が180例と152例,4個以下が190例と157例,5個以下が209例と167例。

【結果】基準断面優先群と基準断面離脱/復帰群で,嚢胞の合計数1個,2個以下,3個以下,4個以下,5個以下の症例では,検査時間中央値(秒)が各々484.5と422.0,485.0と444.0,489.5と454.0,492.5と454.0,500.0と469で,検査時間短縮が確認された(全てP値<0.05)。

【結語】標準ソフトを使用して誰でも同じ環境で使用できる手法でworkflowの改善に着手し,撮影手法の変更による検査時間の短縮が証明された。

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© 2022 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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