膵臓は他の腹部実質臓器に比べて観察の仕方にコツがいる臓器である。そのコツを10項目にまとめた。
1)膵臓の形状や膵臓周囲の解剖を知る, 2)系統的膵臓の観察をする, 3)深度, ゲイン, フォーカスを調整し, 1画面で撮る, 4)じっくり時間をかけて検査する, 5)ボーダーラインを確認する, 6)主膵管の走行を知り, 正しく計測する, 7)膵臓の弾性を考える, 8)飲水法(胃充満法)を利用する, 9)体位変換を利用する, 10)可能であれば高周波プローブを使用する。
これらを用いることで読者が膵臓癌をはじめとする膵腫瘤性病変を高い頻度で検出できることを願っている。