【目的】本研究は, 鳥取県における最近18年間の大腸がん検診実績の年次推移を分析し, その現状と課題を明らかにすることを目的とした。
【対象と方法】県のがん検診実績報告書(2004~2021年度)に基づき, 対象は40歳以上で, 受診率, 要精検率, 精検受診率, 精密検査結果を調査した。
【結果】受診率は約30%で推移し, 大きな変化は認められなかった。要精検率は8%前後であった。精検受診率は67.9%から76.4%へと上昇したが(p<0.00001), 国の目標(90%)には届かなかった。大腸がん発見率および早期がん割合には大きな変動はなく, 精密検査による大腸がん検出割合にも変化は見られなかったが, 大腸腺腫検出割合は26.7%から46.3%へと有意に増加した(p<0.00001)。
【結語】長年, 大腸がん検診の受診率は横ばいであり, 精検受診率も十分な改善には至っていない。今後は, 効率的な内視鏡検診の導入など, 新たな対策の検討が求められる。